
こんにちは。
読書好き主婦ちみるです!
この記事では、私が今月読んだ本の中から特にオススメの8冊をご紹介していきます。
是非一読して、新しい本との出会いをお楽しみください!
今月読んだ本の中から
オススメしたい8冊!
(2025年4月)
①『小説』
野﨑まど(著)

小説
☆2025年本屋大賞第三位受賞作!
☆長編小説
☆読書と友情、そして「小説とは何か?」というテーマを探求する物語。
☆未知な感覚、引き込まれる、共感する、心打たれる、ハラハラ・ドキドキ、切ない、ファンタジー要素、中毒性あり、満足感、深い、ワクワク、謎解き、何度も読み返したくなる、衝撃的、胸が締めつけられる、意外性、不思議な魅力
(あらすじ)
主人公・内海集司は、五歳の時に『走れメロス』を読んで小説に魅了された。
小学校六年生になった彼は、同級生の外崎真と出会い、読書という共通の趣味を通じて親友になった。
二人は、小説家が住んでいるというモジャ屋敷の秘密を探るためにそこへ潜り込むことに。
そして物語は思いがけない展開を迎える…この物語では、読書の楽しさだけでなく「小説とは何か」という問いも考えさせられる。
(魅力)
①主人公たちの読書を通じた友情の深まりが良い
物語は、主人公の内海集司が小説との出会いによって人生が変わるところから始まる。
五歳の時に『走れメロス』を読み、本の世界に夢中になった彼には友達がいなかった。
そんな内海の前に現れたのが同級生の外崎真だ。
彼もまた孤独を抱えていた。
二人が友情を深め、小説を通じて互いの心を理解し合う様子はとても魅力的だ。
彼らの関係は、まるで欠点を補い合う夫婦のような心地よさを感じさせる。
共通の趣味である読書がきっかけで、友情の絆が一層深まっていく。
この物語から、読書の魅力に引き込まれ、心温まる友情の物語を楽しむことができるだろう。
②謎解き要素がある。
物語の舞台には、不思議なモジャ屋敷があり、その中には謎の小説家が住んでいるらしい。
興味を持った内海集司と外崎真は、その屋敷に忍び込み、さまざまな秘密を解き明かそうとする。
物語が後半に進むにつれて、幻想的な展開が待っていて、意外な事実が明らかになる。
私の解釈が正しければ、あの人の正体には驚くべき秘密が隠されているだろう。
友情の物語にとどまらず、唖然とさせるような飛躍が待っている。
ぜひその目で確かめてほしい。
③内海と外崎の友情から、「小説とは何か」という問いに真剣に向き合っている
読書が心を豊かにし、人生をより色彩豊かにすることがはっきりと伝わってくる。
物語の後半では、内側と外側についての話があり、自分の中の知らない部分を刺激されるような面白さを味わえる。
こうした流れが小説の本質へと導いてくれる様子は、新しい感覚で楽しめ、読書の喜びをしっかりと感じさせてくれる一冊だ。
(ひとこと)
👧この作品の後半では、幻想的な世界に引き込まれ、少し混乱しましたが、ちゃんと元に戻ることができました。
新しい読書体験を得られ、なんだか不思議なのに、非常に満足感を得ることができました。
さすが、本屋大賞 第三位に輝いただけのことはありますね。
野﨑さんは初読み作家さんでした。
他の作品にも興味が湧いてきましたので挑戦したいと思います!
・講談社
・電子書籍(Kindle版) 198ページ (2024/11/20発売)
・単行本 224ページ(2024/11/20発売)
②『京都友禅あだしの染め処』
京野菜ごはんと白銀の記憶
柏てん(著)

京都友禅あだしの染め処 京野菜ごはんと白銀の記憶 (角川文庫)
☆ライトノベル・京都ファンタジー
☆京都の魅力が詰まった、料理や不思議なあやかしの世界が交じり合う物語。
☆美味しそう、斬新、引き込まれる、読みやすい、刺さる名言、共感する、心温まる、ハラハラ・ドキドキ、応援したくなる、切ない、ファンタジー要素、可愛い、戦い、スリリング、深い、頼もしい、クスッと笑える、イケメン、謎解き、恐怖、衝撃的、憧れる、続きが気になる、期待、実践したくなる、あやかし登場、意外性
(あらすじ)
新米料理人の三輪真澄は、ある事情で突然職を失った。
真澄は、ネットで一目ぼれした友禅染めの財布を手に入れるため、思い切って京都へ向かうことにした。
嵯峨野の工房にて、友禅作家の蓮爾と出会い、何かしらの理由から蓮爾の工房に泊まることになった。
深夜、入るのを禁じられた作業場から、不気味な音が聞こえてくるのに真澄は気づくが…
(魅力3つ)
①心温まる料理への情熱
真澄が作る京野菜を使った美味しそうな料理が登場する。
この物語では彼女が自分の得意な仕事を任され、「美味しい」と褒められることで幸せを感じる姿が描かれていた。
真澄の料理への向き合い方や、食の大切さに、共感できる部分もあった。
この作品は心に響くものがたくさん詰まっている。
②ドキドキのストーリー展開
料理や心温まるストーリーだけでなく、スリリングな展開やファンタジー要素もいっぱい詰まっている。
そして、真澄の存在が特に重要であることにも驚かされた。
予測できない展開に、引き込まれる面白さがあり、あっという間に読み終わることまちがいなしだ。
③続きが気になる魅力
この物語には、まだ解決されていない謎や、続編への期待が詰まっている。
例えば、カワウソが真澄にベッタリな理由や、真澄と蓮爾の関係など、気になる要素がいっぱいある…
続きがあるかどうか分からないが、ワクワクしながら待ちたい。
(ひとこと)
👧斬新な設定で、新しい世界が広がる感覚を楽しめる作品でした。
続きが読めますように!
・KADOKAWA
・電子書籍(Kindle版) 194ページ (2025/2/25発売)
・文庫本 224ページ (2025/2/25発売)
③『初めてお目にかかります 旦那様、離縁いたしましょう』
朝比奈希夜(著)

初めてお目にかかります旦那様、離縁いたしましょう (スターツ出版文庫)
☆ライトノベル・和風シンデレラストーリー
☆カバーイラスト さくらもち
☆カバーデザイン 北國ヤヨイ(ukai)
☆愛と試練、そして自己成長が描かれる心温まる和風シンデレラストーリー。
☆引き込まれる、読みやすい、共感する、心打たれる、心温まる、ハラハラ・ドキドキ、恋愛要素、切ない、胸キュン、暴力描写あり、ファンタジー要素、不快感、戦い、スリリング、満足感、頼もしい、クスッと笑える、溺愛系、イケメン、謎解き、スッキリ爽快、思いやり、衝撃的、美形、忍耐、もどかしい、心の傷、誠実、読み終わるのがもったいない、いじめ、幸福感、
(あらすじ)
赤い瞳を持つ少女、久我彩葉が、冷酷非道と噂される軍人・東雲惣一との政略結婚を経て、彼との真実の愛に気づいていく物語。
彩葉は家族から虐げられ、周囲からは不気味がられながら、惣一とは一度も顔を合わせないまま結婚生活を始めることになる。
長い任務から帰ってきた惣一に彩葉は、離縁の意思を伝えるが、彼が見せる優しさに戸惑う。
彩葉は彼との関係を深めていく過程で、隠された秘密や、愛の試練が明らかになっていく…
(魅力3つ)
①彩葉の成長
主人公の彩葉は、家族に嫌われて厳しい日々を過ごしていますが、冷酷な軍人の惣一との政略結婚を通じて幸せを見つけていく。
彩葉が、惣一の優しさに心を開いて成長して行く姿に感動を覚えることだろう。
②愛と理解の大切さ
物語では、彩葉の過去や、惣一のある秘密が、彼らの関係にどう影響するかが描かれていた。
お互いを思いやることで、真の愛や理解がどれほど大切かを感じることができるだろう。
③ファンタジー要素
物語には、ファンタジーの要素も含まれていて、緊張感やドキドキ感を楽しめた。
最終的に明らかになる秘密は、満足感を与えてくれる結末につながっている。
(ひとこと)
👧なかなか解決策が見つからず、お互いに譲れない状況が続く中、どちらかが犠牲になるしかないのではないか?という不安が募る展開に、心が揺さぶられました。
2人の絆が深まるにつれて、この困難さが、より強調されるのを感じました。
また紅炎(おおかみ)が見せた最後の混乱ぶりには、思わず笑ってしまい、物語に対する親しみが増しました。
この作品は全体を通して、満足感を与えてくれるものでした。
果たして彼らは、この状況をどう乗り越えるのか?
何か解決方法は見つかるのか?
その結末に引き込まれる面白さが詰まった一作でした。
・スターツ出版
・電子書籍(Kindle版) 226ページ(2024/10/28発売)
・文庫本 280ページ (2024/10/28発売)
こちらもオススメ!
朝比奈希夜さんによる『死神の初恋 犠牲の花嫁は愛を招く』です。
こちらの作品は、ライトノベル版と漫画版があります。
ライトノベル版は全5冊で完結し、漫画版は全8巻まで発売されています。(2025年4月現在)
孤独な没落華族の娘・千鶴が、運命の死神・八雲と交わす運命的な恋の物語。
命を懸けた愛と逆境に立ち向かう勇気、そして心温まる人間ドラマが詰まった和風恋愛ファンタジーです。
深いテーマの中には、希望や愛情が隠されていて、きっとあなたの心に響くことでしょう。
高潔で自己犠牲的な千鶴と、説得力のある優しさで包んでくれる八雲。
この2人のキャラクターに魅了され、思わず記事を書いてしまいました!
ぜひ、ご興味があればのぞいてみてください!
➃『死んだ石井の大群』
金子玲介(著)

死んだ石井の大群
☆デスゲーム小説
☆『死んだ』シリーズ2冊目!
☆圧倒的な緊迫感と深いテーマが見事に融合した一冊。
謎を追い求めるうちに、夢中になり寝不足に・・・
☆引き込まれる、読みやすい、共感する、ハラハラ・ドキドキ、切ない、応援したくなる、不快感、スリリング、不安、満足感、深い、クスッと笑える、謎解き、何度も読み返したくなる、恐怖、衝撃的、心の傷、意外性、グロテスク(中)
(あらすじ)
突然白い部屋に閉じ込められた333人の石井たちが、命を懸けたデスゲームに参加させられる物語。
14歳の少女・石井唯は、死にたいと思いつつも生きようと決意し、過酷な試練に立ち向かう。
一方、行方不明になった、舞台俳優・石井有一の捜索を依頼された探偵たちが、彼の失踪の謎を解明しようと奮闘する。
それぞれの運命が交錯する中で、人々の生死が懸かる緊迫した展開が繰り広げられる。
(魅力3つ)
①謎が続々と浮かびあがる展開
謎に満ちた物語に引き込まれる333人の「石井」という苗字を持つ人たちが、突然白い部屋に閉じ込められ、命をかけたデスゲームに挑むことになる。
失敗すれば、首輪の爆弾が作動してしまうという絶望的な状況の中、石井たちは考える暇もなく試練に立ち向かうことになる。
このゲームには壮大な謎が隠されていて、特にメインキャラである石井唯と石井有一が鍵を握っている。
なぜ石井たちだけが集められたのか?
そして彼らをどのようにここに連れてきたのか?
ゲームの目的は何なのか?
謎が次々と明らかになり、その答えを知りたくなるだろう。
② 緊迫とユーモアが楽しめるところ
メインキャラの一人、石井唯は14歳で死にたがりの少女だ。
過酷なデスゲームの中で、彼女がどうやって生きる意志を取り戻していくのか?
その過程は見逃せないところ。
唯の気持ちに共感せずにはいられなくなり、きっと彼女を応援したくなるだろう。
もう一人のメインキャラ、舞台俳優の石井有一は、突然失踪する。
その行方を探す探偵たちが登場し、軽妙なやりとりがユーモアをもたらす。
デスゲームと探偵の捜索が同時に進行することで、物語は2つのストーリーが交互に展開される。
緊迫したデスゲームと、探偵たちの笑いのあるやり取りが対比されて、とても楽しめた。
緊張しっぱなしになることはなく、ホッとする瞬間もあるため、
飽きることなくテンポ良く読み進めることができるだろう。
③驚きの真実が待っているところ
物語の真実が明らかになる瞬間には、思わず「なるほど!そういうことか!」と驚くことだろう。
デスゲームの不安感が、納得のいく結末へとかわり、心が満たされるはずだ。
最後まで目を離せない体験を、ぜひあなたにもしてほしい。
(ひとこと)
👧最初はデスゲーム小説だと思って読み進めていましたが、実はその真相には感動的なテーマが隠れていて驚かされました。
物語の世界観に引き込まれ、時間を忘れて夢中になってしまいました。
読み終えた後には心に残るエピソードが深く胸に響きました。
緊迫したデスゲームのシーンとは対照的に、探偵2人の会話がとても面白くて印象的でした。
独特なネーミングが癖になり、何度も笑ってしまいました。
この2人が登場する作品を、これからもぜひ読み続けたいと思わずにはいられませんでした。
とても面白かったです。
・講談社
・電子書籍(Kindle版) 263ページ(2024/8/7発売)
・単行本 304ページ(2024/8/7発売)
こちらもオススメ!
金子玲介さんによる『死んだ山田と教室』です!『死んだ』シリーズ一冊目で、2025年本屋大賞第9位を受賞されています。
突然の別れを経験したクラスメイトたちが、死者との不思議なコミュニケーションを通じて、友情や生きる意味を見つける感動の青春小説。
心に深く響くストーリーが待っていますよ!
⑤『おいしくて泣くとき』
森沢明夫(著)

おいしくて泣くとき (ハルキ文庫)
☆角川春樹事務所・ハルキ文庫
☆青春小説
☆映画化(2025年4月4日公開)
☆友情や恋愛に悩む中学生たちが、「こども飯」を通じて思いやりを育み、困難な現実に立ち向かう姿が描かれた感動作。
☆読みやすい、共感する、心温まる、ハラハラ・ドキドキ、恋愛要素、切ない、応援したくなる、考えさせられる、暴力描写あり、不快感、幸福感、希望がわく、いじめ、思いやり、衝撃的、現実とリンク、心の傷、忍耐、胸が熱くなる、重めな内容、もどかしい、青春、苦痛
(あらすじ)
中学生の心也は「大衆食堂かざま」のオーナーの息子だ。
心也は、家庭の事情や足の怪我に悩みながら生活している。
この食堂では、「こども飯」を無料で提供していて、心也と同学年の幼馴染・夕花や、不良の石村など、様々な家庭の事情を抱えた同級生が訪れる。
彼らの友情や恋心、そして大人たちの思いが交わる中で、「こども飯」を通じて温かな人間関係が育まれていく…
(魅力3つ)
①温かさと支え合いがあるストーリー
深刻な社会問題が描かれていたが、その中には温かさや希望といった、ポジティブな要素が感じられた。
心也たちが「こども飯」を通じて絆を深め、困難な状況でも互いに支え合う姿が描かれている。
理不尽な親に対しても、中学生という立場から、結局は頼らざるを得ない子どもたちのもどかしさが、リアルに表現されている。
しかし、シビアなテーマを扱いながらも、人々の絆や愛、優しさを強調しているため、物語全体に温かい印象を受けることだろう。
②心に残る中学生の恋模様
登場人物の感情が豊かに表現されていて、彼らの成長や悩みに共感できる部分がたくさんあった。
恋愛が人の成長を促す力を持っていることが強調されていると感じる。
また、善意に対する偏見や、他人を理解することの大切さといったテーマが浮き彫りになり、心に響くメッセージが伝わってきた。
中学生特有の淡い恋心が描かれている点も魅力的だった。
③思いやり溢れる心温まる物語
思いやりや温かさが心に響いた。
思いやりがどれほど大切で、時間を超えて伝わることを教えてくれた。
過去の出来事が、今の私たちにどう影響を与えているのかを考えさせられることだろう。
心也の両親の心に残る言葉や、周りの人たちとの繋がりには、温かさがあふれていた。
思いやりの大切さを感じさせる心温まる物語だ。
(ひとこと)
👧この作品は、青春や社会問題をテーマにしていて、現実の出来事と深く結びつき、心に強い印象を残しました。
中学生の恋愛や友情、困難な家庭で生活する子どもたちの姿から、私たちがつい忘れがちな、思いやりの大切さを思い出させてくれました。
また、2025年4月4日から映画化もされてるようで、そちらもとても気になります!
・角川春樹事務所・ハルキ文庫
・電子書籍(Kindle版) 366ページ (2022/5/18発売)
・単行本 344ページ(2020/6/3発売)
・文庫本 424ページ (2022/5/13発売)
・オーディオブック(Audible版)9時間14分 ナレーター(美月 あい) (2025/3/28配信)MediaDo制作 ※Audible会員は定額聴き放題
こちらもオススメ!
森沢明夫さんによる『大事なことほど小声でささやく』です!マッチョなオカマ・ゴンママが紡ぎ出す心温まるストーリー。
笑いや涙が交ざり合う中で、仲間たちの成長を描いていて、心を掴まれます!
同時に、筋トレをしたくなる活力も与えてくれますよ。
⑥『後宮見鬼の嫁入り』
夢見里 龍(著)

後宮見鬼の嫁入り (TO文庫)
☆ライトノベル・後宮恋愛ファンタジー
☆シリーズ1冊目!
☆カバーイラスト NiKrome
☆カバーデザイン 伸童舎
☆異能をもつ少女が冷酷な神と共に、復讐と愛を求める物語
☆共依存、引き込まれる、感情移入する、心打たれる、心温まる、ハラハラ・ドキドキ、恋愛要素、切ない、暴力描写あり、不快感、ファンタジー、可愛い、スリリング、中毒性あり、幸福感、頼もしい、溺愛系、謎解き、心の闇、スッキリ爽快感、いじめ、恐怖・・・、衝撃的、美形、続きが気になる、心の傷、忍耐、異能、意外性、酷い
(あらすじ)
主人公・焉令冥は、異能の一族に生まれながら能力を持たず、母に虐げられた少女。
生贄として神喰と結婚することが決まる。
神喰は冷酷だが、彼女にだけは、なぜか深い愛情を抱いていた。
ある事件で母親を失った令冥は、見鬼の異能に目覚め復讐の道を歩むことに。
令冥は目覚めた力を使い、王宮で起きる怪事件を解決しながら、過去の真実に迫っていく…
(魅力3つ)
①登場人物それぞれの感情が深いところ
特に主人公の令冥は魅力的だ。
令冥は異能の一族に生まれながらも、自分には特別な能力がなく、母親から虐待を受け育ったため、ひじょうに愛に飢えていた。
そして、神喰(神さま)と出会い、彼からの愛情を感じる一方で、母親を殺した相手への復讐心も抱いている。
令冥の感情の変化はとてもリアルで、彼女の愛や孤独に対する苦しみには共感が持てた。
前半の辛い時期が心に響くが、それがあるからこそ、いつの間にか令冥の幸せを願う気持ちが芽生え、物語にどんどん引き込まれていった。
②キャラの個性や背景が丁寧なところ
神喰は、一見すると冷酷なキャラクターに感じるが、彼の内面を知ることで、さらに魅力が増していくことだろう。
常に令冥の側にいて、頼もしく、時には可愛らしい一面も見せるので、とても魅力的なキャラだと感じるはず。
また、令冥の兄もとても印象的だった。
彼は、家族から虐げられている令冥を守ろうとする優しさを持っていて、思わず心が動かされた。
この物語は、各キャラの個性や背景が丁寧に描かれていて、それを知るたびに感じていた印象が大きく変わるってくる。
良くも悪くも、その人物につい感情移入してしまうのが、この物語の魅力だ。
③ホラーとファンタジーの融合
この物語には、未練を残す霊鬼といったホラー要素があり、王宮で起こる怪事件がスリリングな展開を生み出していた。
さらに、異能や、千年封じ込められていた神さまの出現など、幻想的で異世界の魅力を感じながら、恐怖感も味わえる点がとても興味深いところ。
ラブロマンスだけではなく、緊迫感あふれるストーリーとして楽しむことができるため、飽きることなく、より深い没入感を得ることができることだろう。
(ひとこと)
👧個人的には、若き皇帝・磋魄が好みでした。
磋魄の穏やかな口調がとても落ち着きます。
神喰(神さま)が、人の汚れた部分を哀れむ発言をするたびに、ああ、人間ってそうだよな~と実感させられます。
そして、自分もその人間であることに気づかされ、恥ずかしくなりました。
霊鬼の姿はとてもグロテスクでしたが、令冥は恐れながらも問題を解決しようと頑張ります。
その姿は少女らしく、令冥の本音が垣間見えるため、緊張がほぐれました。
物語はまだ続きそうです。
あの人は敵か味方か?
とても気になるところです…
・TOブックス・TO文庫
・電子書籍(Kindle版) 378ページ (2024/11/1発売)
・文庫本 368ページ (2024/11/1発売)
⑦『龍神と番の花嫁 ~人魚の花嫁は月華のもと愛される~』
琴乃葉(著)

龍神と番の花嫁~人魚の花嫁は月華のもと愛される~ (スターツ出版文庫)
☆ライトノベル・和風ファンタジー
☆カバーイラスト セカイグルメ
☆カバーデザイン 北國ヤヨイ(ucai)
☆愛を知り成長していく人魚の半妖の少女と、彼女を温かく見守る龍神の和風ファンタジー
☆読みやすい、共感する、心温まる、ハラハラ・ドキドキ、恋愛要素、胸キュン♡、暴力描写あり、ファンタジー、可愛い、幸福感、戦い、頼もしい、溺愛系、謎解き、イケメン、スッキリ爽快、希望がわく、いじめ、思いやり、美形、怒りがわく、心の傷、忍耐、現実とリンク、あやかし、酷い、誠実、ニマニマ♡、感情移入する
(あらすじ)
主人公の凍華は、青い目のために虐待を受けながら育った人魚の半妖である。
16歳の誕生日に廓に売られた彼女は、人魚の力によって客を襲いかけ、あやかし狩りに追われる。
逃げる途中で、龍神の琉葵に救われ、彼の愛情によって新たな人生を歩み始める。
凍華が愛を知り、自身を受け入れていく過程が描かれている感動的なファンタジー。
(魅力3つ)
① シンデレラストーリーが美しいところ
凍華は人魚の半妖で、青い目を持つために周囲から偏見を受け、虐待を受けながら育った。
彼女の生活は過酷で、愛情を知らないまま成長していく。
ところが、16歳の誕生日に廓に売られることに。
絶望的な状況に置かれた凍華の前に現れたのは、龍神の琉葵だった。
琉葵は、ようやく俺の番をみつけたと、彼女の心の傷を理解し、存在を価値あるものとして受け入れてくれる。
凍華は、琉葵の愛によって傷ついた心が少しずつ癒され、幸せに向かって進んでいく様子は、多くの人の心に響くことだろう。
②妖狩りの執着
凍華に執着する妖狩の背景は、とても複雑だった。
その人物はとても優秀だが、ある事情を抱えていた。
凍華を執拗に追いかけてくる姿はハラハラさせられる一方で、個人的にその強引さにはどこか胸がキュン♡とする要素も感じた。(私だけ?)
その人物が、凍華に執着する理由や、その過去に対しての行為には、複雑な感情を呼び起こした。
凍華の人魚としての覚醒ぶりや、必死になって彼女を手に入れようとする妖狩りの姿、彼女を命がけで守ろうとする龍神たちの戦いも見逃せないところ。
③ロマンティックな要素の絶妙なバランス
琉葵の優しさは、凍華に対する接し方にしっかりと表れている。
彼は凍華の小さな変化にも気づき、いつも優しい言葉をかけてくれる。
その温かな言葉が、凍華にとって、どれほど大きな支えになっているか、ストーリー全体を通して深く表現されていて、とても心に響いた。
琉葵は、愛の力が人をどれだけ強くできるのかを教えてくれる存在だ。
この物語を通じて、愛の本質を感じ取ることができることだろう。
(ひとこと)
👧愛の大切さや、その愛によって人が成長していく姿が描かれていて、幸福感で心が温まりました。
琉葵のような人がパートナーだったのは、本当に幸運でしたね♡
個人的には、妖狩りの存在がとても印象的でした。
結果的にあの憎い相手たちに○○してくれる展開には、すっきりとした爽快感がありました!
しかし、凍華に近づく理由は辛く、共感してしまいました…
心に残る感動的なファンタジーでとても面白かったです。
・スターツ出版
・電子書籍(Kindle版) 230ページ (2025/1/28発売)
・文庫本 280ページ (2025/1/28/発売)
⑧『口外禁止』
下村敦史(著)

口外禁止
☆長編ミステリー
☆現代社会の危うさ、AIをテーマにした緊張感あふれるミステリー
☆引き込まれる、読みやすい、ハラハラ・ドキドキ、共感する、恋愛要素、応援したくなる、考えさせられる、不安、謎解き、スッキリ爽快、恐怖・・・、衝撃的、現実とリンク、社会問題、心温まる、ためになる
(あらすじ)
主人公の金崎恵介は、コミュニケーションが苦手な冴えない大学生である。
しかし、ある日「あなたの人生、プロデュースします」という謎のメールが届く。
半信半疑ながらもその指示に従って行動することで、恵介の日常は驚くほど変わっていく。
だが、運命が変わるはずの彼の生活は、次第にわけのわからない事件に巻き込まれていく。
果たして恵介は、どのような結末を迎えるのか…
(魅力3つ)
①魅力的なサポートだからこそ葛藤してしまうところ
恵介の受けるプロデュースは、実際に役立つようなアドバイスが満載で、とても親しみやすいものだった。
日常のささいな選択や、人間関係の悩みに対しても、具体的で的確な助言があり、自分もこんなサポートがあったら、もっと楽に生活できるのにと考えてしまうほど魅力的である。
そんな魅力的なサポートに惹かれる一方で、これはやっぱり詐欺なんじゃないか?と疑う気持ちと、やっぱり本当に親切な人なのかもと感じたり…
このような心の葛藤が、物語をさらに面白くしてくれる要素となっていると感じた。
②意外な展開が続くところ
物語が進むにつれて、新しいキャラクターたちが次々と登場し、意外な展開が待ち受けている。
緊張感が漂う中で、誰が本当に恵介の味方で、誰が敵なのかがわからなくなってくるだろう。
ハッキリ言って人間不信に陥りかけて、大混乱だった。
そこが物語の魅力を一層引き立てていた。
③予想外の結末や身近な危険を浮き彫りにしてるところ
この物語の結末には、予想外の驚くべき展開が待っていた。
そして、AIやSNSの危険性、そしてスマホにまつわるあるあるネタが巧みに盛り込まれていて、現代社会の問題をしっかりと掘り下げた内容であるため、読む価値があると感じた。
もしかして、自分にもあてはまる部分があるかもしれない。
自身の人生を見つめ直す機会を与えてくれる一冊だ。
(ひとこと)
怪しいメールから始まりますが、次第にその雰囲気を感じさせなくなっていきます。
相手は優しい話し方で、親身になってアドバイスをくれるため、恵介が理想的な方向に進むと、自然と感謝の気持ちが湧いてくるのも納得です。
しかし、後半には指示に対する違和感や、ハラハラドキドキする展開が…
自分たちの身を、どのように守るべきか悩む場面も多く、どう乗り越えるのかは予測できませんでした。
どんな結末が待っているのか、興味がある方はぜひ読んでみてください!
・実業之日本社
・電子書籍(Kindle版) 348ページ (2025/2/27発売)
・単行本 368ページ(2025/2/27発売)
こちらもオススメ!
下村敦史さんによる『同姓同名』もオススメです!
事件の犯人と、同姓同名の大山正紀たちが、無責任な情報によって、偏見や中傷により苦しむ様子が描かれた緊迫感のあるミステリー小説。
現代社会の脆さや、真実を知ることの大切さを強く感じさせられる。
ハラハラ・ドキドキのストーリー展開に、最後には驚くべき結末が待ち受けている。
この作品を読めば、おそらく自分の名前を検索せずにはいられなくなるだろう!

以上、「今月読んだ本」の中から
オススメ本8冊のご紹介でした。
いかがでしたか?
私が紹介した本の中から、次に読んでみたいと思う一冊が見つかりましたらとても嬉しいです!
あなたの新たな読書への旅がこころ豊かなものとなりますように。

それでは、
またお会いできる日を楽しみにしています!
お付き合いありがとうございました。