読書好き主婦「ちみるのひとりごと」 
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垣谷美雨（著）/あきらめません！
あらすじ
結婚して三十数年。
共働きかつワンオペ育児を卒業し、節約を重ねて住宅ローンも返済完了。
定年退職を迎えた霧島郁子がやっと手に入れた夢のセカンドライフは、夫の田舎へ移住したことをきっかけに音を立てて崩れていく。閉鎖的な地域社会、染み付いた男尊女卑――時代遅れな現実を前に打ちのめされる郁子だったが、ある日出会った銀髪の女性議員・市川ミサオの強烈な後押しで、なぜか市議会議員に立候補することに……!?
この土地で生まれ育った落合由香も巻き込み、ミサオ(80代)、郁子(60代)、由香(30代)は世代をこえて「私たち」を取り巻く問題に立ち向かう!
垣谷美雨（著)
『あきらめません！』
講談社
Amazon商品ページより
感想
内容にやや踏み込んだ感想となります。
良かったらお付き合いください！
男尊女卑や、古い考えを持つ中高年男性議員たちと
住みやすい暮らしをただ望んでいる住民たちが、問題に立ち向かい奮闘するおはなし。
主に、二人の女性の視点で並行しながらストーリーが展開していきます。
①霧島郁子さん
・東京育ち
・仕事をしながら三人の子供を育て上げた
・６０歳で退職後、夫の故郷へ移住
②落合由香さん
・田舎で生まれ育つ
・夫と娘の３人暮らし
・パートに出ながら、子育て真っ最中の３０代
霧島郁子さん(ネタバレ)
定年後、夫の実家の隣家を購入。
田舎で悠々自適な生活を期待して、移住してきた霧島夫婦。
しかし、こののんびりした生活は、彼女には退屈でした･･･
たまたま図書館へ足を運んでいた郁子さん。
その階下での市議会の様子を目の当たりにし、あまりのレベルの低さに閉口･･･
若い女性議員に対してのパワハラ、セクハラ、男尊女卑もいいところ。
何も言い返さない女性議員を捕まえて郁子さんは叱責したのでした。
そこを目撃していたのが、今期で引退予定のベテラン女議員のミサオさん。
郁子さんのはっきりした物言いや、性格を気に入り
彼女こそ市議会議員に適任だと
立候補をするよう強く働きかけるのでした･･･
郁子さんは嫌な予感しかしなく
正直関わりあいたくないと思っていました。
しかし彼女の性格をよく知る昔からの友人らに相談したところ
あなたには天職、立候補するべきだ！と
皆そろって、同じことを言うのでした･･･
すでに周囲の人に認められているなんて
郁子さんって凄いですね！
果たして彼女は、どのような選択をするのでしょうか。
凄い展開になりますので
ムカムカ ハラハラと
面白くなっていきますよ！
落合由香さん(ネタバレ)
幼い娘は保育園に通わせているので、由香さんは昼間はパート勤務。
家計の助けになっていることでしょう。
しかし入園に漏れた人たちも中にはいるのです。
働きたくても働けず、泣く泣く仕事を手放した人も･･･
由香さんは嫌味を言われることもあります。
彼女のせいではないのにね！
このように社会福祉制度が整っておらず、とても住みにくいところであることがわかります。
しかしここで生まれ育った由香さんは、女性の意見が通るわけがないと声をあげずに、はなから諦めているようす。
ところが東京から移住してきた郁子さんとの出会いによって、由香さんは刺激を受け始めるのです。
ミサオさんが開く勉強会に集まり、政治の知識を深めていくのでした。
平凡な毎日から一転し、由香さんの生まれ持った素質が開花し始めます。
彼女もまた一役買ってくれる
頼もしい存在に！
こうして、同じ悩みを抱えた住民らが団結して、目的を成し遂げようとする姿にはパワーをもらえます。
なんとも、スカッとする一冊でした！
まとめ
垣谷美雨さんは毎度、作品を通して、心を入れ替えるきっかけを与えてくれます！
日本の政治に求めることは何だろうと、改めて興味を持ち、勉強をし直さなくてはという気力がわきました。
今回の作品は、読後 スカッとした爽快感 を味わえます！
もぉ、嬉しくって拍手してしまいました！
この気持ちは、読んだ人にだけわかると思います･･･
人は定年後も、何か目標をもつことが大事ですね！
趣味に打ち込むのもいいですし、仲間とワイワイするのもよし。
何か新しいことに挑戦し、元気な体で老後も充実させたいものです！
おわりに
自分の周りの環境に不満があるのなら
小さなことでもいいので
まずは行動すること･･･
自分の人生ですから精力的に生きていくのが理想です。
教養が身につく素晴らしい作品でした！
ぜひお手にとってみてください。
面白いですよ。
オススメします！！
さてここまで読書好き主婦「ちみるのひとりごと」におつきあいいただき ありがとうございました。
また素敵な作品に出会えましたらご紹介しますね！
ではまた。
