こんにちは。読書好き主婦 ちみるです!
では早速ですが、今回ご紹介する本は
垣谷美雨さんの『後悔病棟』です!
『後悔病棟』は余命の短い患者の人生においての後悔に向き合う女医ルミ子の成長が描かれた感動的なストーリーです。
彼女が病院の中庭で見つけた不思議な聴診器を通じて、患者の心の声を聞くという設定がストーリーにどんな展開をもたらすのか、興味を引くことでしょう。
この作品は、人生においての後悔のテーマを深く掘り下げながら、とても読みやすい文章で綴られていました。
患者たちが選ばなかった道を疑似体験することで見つける、新たな気づきや、ルミ子が共に歩む成長の姿が、わたしたち読者に人生の選択について考えさせられ新たな視点を提供してくれる一冊です。
こんな人におすすめ!
①人生においての後悔について考えたい人
②ヒューマンドラマが好きな人
③自分の人生を振り返ってみたい人
『後悔病棟』は、自分の選んだ人生の道を信じることの大切さを伝える感動的なストーリーであり、読者にとって価値のある一冊と言えます。
ぜひこの作品を通じて、自身の人生について振り返り、新たな気づきを得てみてください!
まずは、本のあらすじ、登場人物の特徴、面白ポイントをご紹介します。
そして、記事の後半では、著者の経歴や私がおすすめする同著の他作品についても触れます。
どうぞ、合わせてお楽しみください!
『後悔病棟』
あらすじ
神田川病院に勤務する医師の早坂ルミ子は末期のがん患者を診ているが、患者の気持ちがわからないのが悩みの種。
垣谷美雨(著)
ある日、ルミ子は病院の中庭で不思議な聴診器を拾う。
その聴診器を胸に当てると、患者の”心の声”が聞こえてくるのだ。「もし高校時代に戻れたら、芸能界デビューしたい」
母に反対されて夢を諦めた小都子が目を閉じて願うと、“もうひとつの人生”へ通じる扉が現れる。
念願の女優になった小都子だが・・・・・・。
聴診器の力で“あの日”へ戻った患者達の人生は、どんな結末を迎えるのか。
夢、家族、結婚、友情。共感の嵐を呼んだヒューマンドラマ。
『後悔病棟』
小学館文庫より
ストーリーは、余命わずかな患者たちの人生においての後悔に向き合う医師のルミ子の成長が描かれた感動作です。
突如手に入れた不思議な聴診器から、患者たちの心の“後悔”を聞くルミ子。
彼女が患者を手助けする中で、自らも新たな気づきを得ていく姿が描かれています。
様々なテーマが織り交ぜられたヒューマン・ドラマ。
人生における後悔をテーマにして、患者たちの疑似体験に心を引き込まれるでしょう。
深い内容でありながらも理解しやすく、人生の意味について考えさせられます。
『後悔病棟』は、自分の人生を振り返りたくなる一冊です。
後悔がある人もない人も新たな視点を与えられ、生き方に対する考えを変えるきっかけとなることでしょう。
過去に戻ることはできないけれども、自分が今までしてきた選択に対する自信をもつことの大切さを優しく教えてくれる感動の小説です。
『後悔病棟』
登場人物(5人)の特徴
①平坂 ルミ子(主人公)
①年齢
・33歳
②容姿の特徴
・美人
③性格・背景
・女医
・国語が苦手で、下手な言葉遣いによって相手に誤解を与えてしまうことが多い。
・小学校6年生の時に両親が離婚
・母の期待に応えたくて医学部を目指す
☆
神奈川病院の内科医として10年間働いている。
様々な患者たちと出会い、聴診器の力を借りながら成長していく。
彼女の無神経な言動は誤解を招きますが、聴診器の存在がストーリーに深みを増し、展開を面白くしています。
同僚の岩清水 展が彼女をさりげなくフォローする様子や、彼らの関係性も魅力的な要素となることでしょう。
②岩清水 展
①年齢
・33歳
②容姿の特徴
・183センチの長身で、手足が長く顔が小さい
③性格・背景
・気さくで優しい
・都心の一等地にある有名総合病院の御曹司
・大学時代にファッション雑誌のモデルも務めていた
・平坂ルミ子を呼び捨てにする
・平坂ルミ子とよく言い合いをするので、周囲からは仲良しだと思われている
☆
イケメンで女性たちに人気がある。
ルミ子によく構うので、その彼の行動や心の内を追うこと、彼らの関係がどう展開していくのか興味を持たれることでしょう。
③松坂 マリエ
①年齢
・40代後半
②容姿の特徴
・最近太りだした
③性格・背景
・ベテラン看護師
・通常は院内規則に厳格(例外あり)
・ルミ子が患者をおこらせてしまうことに困っていて、彼女の様子を見守っている
・岩清水先生のイケメンさに魅了され、彼に対しては甘い一面がある
☆ルミ子の助手として、回診に同行することが多い。
ルミ子が患者さんと不必要な関わりを持とうとした際には、合図を送って注意を促すことがある。
このベテラン看護師マリエの存在は、作品にいいアクセントを加えています。
④太田 香織
①年齢
・37歳
②容姿の特徴
・金髪で小柄
・童顔
③性格・背景
・医師でありながら男言葉を使ったり部長に対してもため口を使う。
・斜めに構えた態度を持ち、派手な髪色とユニークなキャラクター
・過去に不良グループに所属し、人の道に外れた過去を持つ。
・本当かどうかわからないが恋人の死をきっかけに医者になる決断をしたらしい。
☆医師という立場であり、斬新な魅力を持つ。
⑤小都子
第一章「 dream」メインキャラ
①年齢
・33歳
②容姿の特徴
・目も鼻も口も小さく地味な顔
・小柄で下半身デブ
③性格・背景
・母に反対され芸能界入りへの夢を諦めた後悔を抱える。
・生命の終わりが近づく中、未来への希望を失いつつも、未来ある生物に対する敵対心と内に秘める強い意志を持っている。
小都子が、選ばなかったもう一つの道に対する後悔、夢を反対した母親への感情、そして母が娘に抱く思いは、わたしたち読者に深い共感を呼び、考えさせる要素を提供します。
あなたは小都子と共に疑似体験することで、感情移入しながらその魅力に引き込まれるでしょう。
『後悔病棟』
面白ポイント3つ
①女医ルミ子が不思議な聴診器を使って患者の心の声を聞く能力により、患者に過去の疑似体験をさせるというファンタジックなストーリーが魅力的です。
②各章で異なる患者のストーリーが紡がれ、彼らの過去の後悔や人生の意味に光を当てています。
特に興味深いのは、患者たちが実際には選ばなかった人生の道を疑似体験し、後悔の感情を掘り下げる部分です。
③後悔という深刻なテーマを扱いつつも、ユーモア溢れる会話やロマンスの要素が上手く織り交ぜられている点が印象的です。
悲しいシーンやシリアスなテーマが存在するにも関わらず、重苦しさを感じることなく、スムーズに作品を楽しめるような雰囲気が保たれています。
読むことで心地良い時間を提供するこの作品の魅力は、多くの読者にとって価値あるものとなるでしょう。
「後悔病棟」は、後悔を深く掘り下げつつ、ファンタジーの要素と人間関係を通じて、新しい洞察を提供する作品でした。
患者たちの疑似体験を通して、自分の人生について深く考えさせられる刺激的な内容です。
ストーリーには明るく楽しい展開があり、読むことで心地良い時間を過ごせました。
終わり方が続編を予感させ、すでにシリーズ化されていることがさらなる興味を引きました。
この本は、自分の人生や選択について考える機会を与えてくれて、読んで本当に良かったと思える作品でした。
『後悔病棟』
まとめ
『後悔病棟』は余命わずかな患者たちの、人生においての後悔に向き合う女医ルミ子の成長ストーリーが描かれています。
患者たちの心の声が聞こえる聴診器を通じて、過去に戻る疑似体験をするという斬新な設定が印象的です。
ルミ子が患者と一緒に新しい気づきを得る過程や、患者たちの後悔について描かれています。
この作品を読むと、自分の後悔やこれまでの歩みを振り返って考えさせられることでしょう。
あなたは自分の人生の選択に自信を持つためのヒントを得ることができるかもしれません。
この感動的なヒューマンドラマの小説を通じて、自分自身の人生を振り返る機会を持ってみませんか?
ぜひお手に取りご覧ください。
おすすめします!
垣谷美雨さんの
プロフィール
垣谷美雨(かきや みう)
一九五九年兵庫県生まれ。二〇〇五年『竜巻ガール』で第二十七回小説推理新人賞を受賞し、デビュー。
垣谷美雨(著)
著書に『夫のカノジョ』『結婚相手は抽選で』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『夫の墓には入りません』『姑の遺品整理は、迷惑です』『うちの子が結婚しないので』など多数。
『後悔病棟』
小学館
表紙カバーより
垣谷美雨さんの
オススメ本3冊のご紹介!
垣谷美雨さんの作品の特徴は・・・
- もしもの世界をリアルに描くif小説が多い。
- 社会性をテーマにした作品も多い。
- リアリティがあるため、共感してしまう。
- コミカルであり、読みやすい文体。
ここでは垣谷美雨さんの作品の中から、
私のおすすめ本3冊をご紹介します。
そして、それぞれの作品についての概要と、商品のリンクをご提供いたします!
①垣谷美雨(著)
『あなたの人生、片づけます』
・双葉社
・文庫 2016/11/10発売
・336ページ
・Amazonオーディオブック、電子書籍版(Kindle)あり
※Amazon商品ページ参照
・連作短編小説
・コミカル、引き込まれる、深い
・シリーズ作品として『あなたのゼイ肉、落とします』がある
連作短編小説。
ストーリーの主人公たちは、汚部屋の持ち主です。
彼らを救う存在、片付け屋の大庭十萬里さんが原因を突き止め、美しい空間へと生まれ変わらせます。
心と部屋の関係が描かれ、断捨離の大切さや片付けの魅力が溢れています!
部屋が散らかり始めた時は、内なる声に耳を傾けることにしようと思います。
それによって、自己反省し、より良い状態へと進むことができるかもしれません。
断捨離の大切さを理解し、多くの気づきを与えてくれる作品。
②垣谷美雨(著)
『墓じまいラプソディ』
・朝日新聞出版(単行本)
・2023/12/20発売
・304ページ
・Amazon電子書籍版(Kindle)あり
※Amazon商品ページ参照
・社会派小説、ヒューマン
・コミカル、考えさせられる、得るものがある
主要登場人物たちそれぞれの視点からストーリーが展開されていく。
墓問題、夫婦別姓など、様々な現代社会問題が取り上げられていた。
喜子が夫と同じお墓に入りたくないという願いを遺し、そのことから家族や親せきを巻き込み、さまざまな問題が引き起こされていく。
墓の必要性や生きている人間の大切さを問いかけながら、現代の墓事情がリアルに描かれていた。
登場人物たちの人間関係の歪みや、彼らの想いに共感を覚えるところも・・・
特に嫁の立場の苦悩が丁寧に書かれていて、現代の女性の価値観の変化を考えさせられた。
五月の遠慮のない率直な物言いは、過去の信念や考えに執着している人たちの、曖昧な感情を一刀両断してくれる。その鮮やかな切り口に引きこまれた。
家族の墓問題を通して、現代社会問題を今一度考えるきっかけを提供してくれる作品。
③垣谷美雨(著)
『結婚相手は抽選で』
・双葉社
・単行本 2010/7/14発売 270ページ
・文庫 2014/6/12発売 302ページ
・Amazon電子書籍版(Kindle)あり
※Amazon商品ページ参照
・社会派小説、ヒューマン
・コミカル、考えさせられる、得るものがある
少子化対策のために抽選見合い結婚法が施行され、主人公たちが強制的なお見合いに巻き込まれる様子が描かれています。
それぞれのお見合い事情をコミカルで温かい描写で、先が想像できない恋の行方に引き込まれました。
ストーリーの面白さだけでなく、社会問題に対する考察も含んでいる点が魅力的な作品!
ここまで読書好き主婦「ちみるのひとりごと」をご覧いただき、ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
この記事が、あなたの本選びに少しでもお役に立てば嬉しいです。
また素敵な作品を見つけましたら、お知らせしますね。
それではまたお会いしましょう!