この記事は特に前作を読んでいない方はネタバレになりますのでご注意ください!
こんにちは。
読書好き主婦ちみるです。
今回ご紹介する本は凪良ゆうさんの『星を編む』です。
『星を編む』は『汝、星のごとく』(2023年本屋大賞受賞作)の
続編として発売されました。
全3編からなる連作短編集です。
そして、2024年本屋大賞ノミネート作品に選ばれました!
こんな人におすすめ!
①前作『汝、星のごとく』を読んで感動した
②恋愛や人生について考えさせられる作品を読みたい
③人間の強さや、絆について読みたい
④2024年本屋大賞ノミネート作品に興味がある
全3編に渡るストーリーは恋愛や、ヒューマン、人生などがテーマに描かれています。
『星を編む』を読むことで、前作では解消しきれなかった切ない余韻がスッキリすることでしょう。
特に、いまいち掴みきれない北原先生の過去が明らかになったり、青埜櫂の才能が改めて浮き彫りになったり、暁海らのその後の人生についても描かれていました。
こんなに深い話だったのかと驚くかと思います。
ようやく切なさや寂しさを乗り越え、ハッピーな結末へと導いてくれますよ。
読んでいくうちに心温まり、感動を覚えることでしょう。
では、あらすじと感想をご紹介していきます。
ぜひ最後までお楽しみください!
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『星を編む』
あらすじ
☆2023年本屋大賞受賞作 シリーズ最新作☆
第20回本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』続編花火のように煌めいて、
届かぬ星を見上げて、
海のように見守って、
いつでもそこには愛があった。ああ、そうか。
わたしたちは幸せだった
のかもしれないね。『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
凪良ゆう(著)
「春に翔ぶ」–瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」–才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」–花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
『星を編む』
講談社
Amazon商品ページより
『星を編む』の魅力を
4つご紹介!
ここからは、内容にやや踏み込んだ感想となります。
良かったらお付き合いいただけると嬉しいです!
『星を編む』の
魅力①(ややネタバレ)
読んでスッキリするところ
前作『汝、星のごとく』の切ない恋の結末や、寂しい雰囲気とは対照的に、続編『星を編む』は、全体的にハッピーなストーリーである点が特に魅力的です。
また、3つの短編に分かれていて、それぞれのストーリーを読むたびに穏やかな気持ちになることができました。
さらに、2作を合わせることで、ストーリーがようやく完結する印象を受けました。
このような魅力的な要素があるため、続編も読んで良かった!と思わせてくれるでしょう。
『星を編む』の
魅力②(ややネタバレ)
前作『汝、星のごとく』では、北原先生は非常に人のために尽くす性格を持っていることが示されていました。
しかし、その背後には、何か事情があることがわかってはいましたが、前作ではそれを理解するまでには至りませんでした。
しかし、今作『星を編む』では彼の想像を超えた過去から、彼の現在の性格形成の理由が明確になります。
彼も色々な思いを抱えていたのですね・・・
彼の両親は、支援や協力を惜しまず提供する心優しい人たちです。
一方、北原先生はある事情から、それを好ましく思っていない様子でした。
しかし、血は争えませんね。
結果的には彼らとは異なるやり方で、人々に尽くしているのですから。
この部分が詳しく描かれていて、彼の生き方に納得できると思います。
『星を編む』の
魅力③(ややネタバレ)
青埜櫂の存在の大きさが
改めてわかるところ
青埜櫂の担当編集者たちが何十年もかけて、櫂の遺した作品を世に出そうと奮闘します。
彼に惚れ込んでいる人たちは、櫂の才能の高さに魅了され続けているようです。
特に担当の植木や二階堂えりによって、櫂の生きた証が再び生まれ変わります。
こんなにも熱い人たちが櫂の周囲にはいて、櫂と一緒に仕事をすることが心から幸せだったのだろうなと感じられるところです。
また櫂のファンも多く、あることを実行したり・・・・・・と、すごいです!
櫂の作品は、苦労や毒親のことで生まれた作品でもあると思うので、皮肉にもやっと櫂の苦労が報われた思いがしました。
続編『星を編む』では過去の人と登場しますが、櫂のことが好きな人は誇らしい気持ちで読み進めることができると思います。
『星を編む』の
魅力④(ややネタバレ)
北原先生の人の良さの理由が
自分なりに解釈できたところ
北原先生は一見、他人に尽くしてばかりで、自分の幸せを顧みずに無駄に損をしているように思えますが、実はそうではないと思いました。
私の見解では、北原先生の過去の経験から、同じような境遇で傷を受けている人を見ると、共感や感情が生まれ、その痛みを理解し、その人の苦しみや辛さに寄り添いたくなるところがあるのでしょう。
そうすることで、他人を助けることができ、自分自身も救う行為であるのではないでしょうか。
他人に手を差し伸べることで、北原先生の過去の傷が癒やされ、心の平穏を得ることができていると信じたいところです。
北原先生は認めたくないと思いますが、親譲りの優しい性格で、他人に尽くすことで幸せを感じるタイプかなと思います。
しかし、自己犠牲になりすぎないように活動していって欲しいと思います。
素敵な人ですが、少し心配です・・・
『星を編む』
まとめ
今作の『星を編む』は、前作『汝、星のごとく』(2023年本屋大賞を受賞した作品)の続編として注目されています。
前作『汝、星のごとく』での切ない結末とは対照的に、全体的にハッピーなストーリーが展開されています。
そして、各ストーリーは『汝、星のごとく』の登場人物たちによる独立した短編から成り立ち、
その後の彼らの成長や、それぞれの関係性の変化が描かれていました。
著者、凪良ゆうさんの繊細な描写や、美しい言葉遣いにより、わたしたち読者の心に響く情景が生まれます。
凪良ゆうさんの才能を存分に味わえ、満足する作品となることでしょう!
ぜひお手に取り、その温かさと魅力を感じてみてください。
おすすめします!
凪良ゆうさんの『星を編む』のご紹介でした。
凪良ゆうさんの
プロフィール
【凪良ゆう(なぎら・ゆう)】
京都市在住。2006年にBL作品にてデビューし、代表作に21年に連続TVドラマ化された「美しい彼」シリーズなど多数。17年非BL作品である『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。19年に『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。同作は22年5月に実写映画が公開された。20年刊行の『滅びの前のシャングリラ』で2年連続本屋大賞ノミネート。その他の著書に『汝、星のごとく』など。
凪良ゆう(著)
『星を編む』
講談社
Amazon商品ページより
以下からは、私が凪良ゆうさんの作品の中で
みなさんに特にオススメしたい3冊をご紹介しますね!
凪良ゆうさんの
特にオススメしたい3冊のご紹介!
凪良ゆうさんの作品の特徴は・・・
- BL(ボーイズラブ)の分野で磨かれた心理描写が活かされている。
- 一般文芸でも高い評価を受け、本屋大賞を受賞している。
- 人物造形や展開が緻密で、心の動きが丁寧に描かれている。
多くのファンを魅了し、実力派作家として高い評価をうけている凪良ゆうさん。
これからご紹介する3作品は、どれもひじょうに感動的な作品です。
未読のかたに、この感動をぜひ体験していただきたく、簡単な紹介をさせていただきます。
①凪良ゆう(著)
『汝、星のごとく』
- 2023年本屋大賞受賞作!
- 『汝、星のごとく』は後から刊行された続編『星を編む』のオリジナル作品です。
- 『汝、星のごとく』を読んでから、続編の『星を編む』をお読みになることをオススメします。
☆2023年本屋大賞受賞作☆
【第168回直木賞候補作】
【第44回吉川英治文学新人賞候補作】
【2022王様のブランチBOOK大賞】
【キノベス!2023 第1位】
【第10回高校生直木賞候補作】【ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2022 第3位】
【今月の絶対はずさない! プラチナ本 選出(「ダ・ヴィンチ」12月号)】
【第2回 本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞 ノミネート】
【未来屋小説大賞 第2位】
【ミヤボン2022 大賞受賞】
【Apple Books 2022年 今年のベストブック(フィクション部門)】
などなど、賞&ノミネート&ランクイン多数!その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
凪良ゆう(著)
『汝、星のごとく』
講談社
Amazon商品ページより
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②凪良ゆう(著)
『流浪の月』
- 2020年本屋大賞受賞作!
- 2022年映画化! キャスト 広瀬すず(更紗)、松坂桃李(文)、横浜流星(亮)
2020年本屋大賞受賞作
愛ではない。けれどそばにいたい。
新しい人間関係への旅立ちを描いた、
息をのむ傑作小説。映画「流浪の月」原作
2022年5月13日(金)全国ロードショー
広瀬すず 松坂桃李
横浜流星 多部未華子
趣里 三浦貴大 白鳥玉季 増田光桜
内田也哉子 / 柄本明
監督・脚本:李 相日最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
凪良ゆう(著)
『流浪の月』
東京創元社
Amazon商品ページより
③凪良ゆう(著)
『美しい彼』
- 小説、コミック、ドラマ化、映画化など、さまざまなメディアで展開されている。
- シリーズ化されている。
凪良ゆう(著)
幼いころから緊張すると言葉がつかえてしまうため、内向的で、高校でも目立たない存在の平良。
そんな平良が憧れるのは、クラスメイトの清居だ。人目を惹く美貌に、誰にも媚びない態度で、
クラスの王様として君臨する清居。「彼にとっては、誰もが平等に無価値なんだ──」
グループのみそっかす的な平良は、清居に忠誠を尽くすのが喜びだったけれど……!?
『美しい彼』
徳間書店
Amazon商品ページより
『美しい彼』に関しての記事が2つあります。
良かったら合わせてどうぞ!
いかがでしたか?
ここまで読書好き主婦「ちみるのひとりごと」に
おつきあいいただきありがとうございました。
また素敵な作品を見つけましたらお伝えしますね。
それではまたお会いしましょう!